世の中がどんどん進化して21世紀となった現在では、かつては完全にアナログ作業だった事務仕事もパソコンを使用した業務化が当たり前となり、さらにネットワークにパソコンを接続することで、大幅に業務の効率化、スピード化が図られるようになりました。ただ、そんな時代にあっても電話機というものは今も変わらず使用され続けています。そして今注目を集めているのがpbx電話機と呼ばれる構内電話交換機で、これは電話局で使用されている局内交換機に対応するための機械で、会社内にこれを設置することで、内線電話と外線電話同士を相互に交換して繋いでくれる装置のことです。この装置の機能は、社内で内線電話を実現することに加えて、外線電話を局側の中継交換網に転送することが出来るようになります。
構内電話交換機の機能、そしてLCRとは
pbxとは、「Private Branch Exchanger(プライベート・ブランチ・エクスチェンジャー=構内交換機)」の略称で、構内、つまり企業内にある複数の電話を公衆の電話回線に接続する際の中継装置です。その機能から、「内線集約装置」や「内線交換機」、また「回線切り替え器」などと呼ばれることもあります。では構内電話機の機能が具体的にどういうものかと言えば、内線の構築状況や使用する機種により様々ではありますが、主体となるのは、外線からの発信・着信の制御を行ったり、内線同士の通話機能を持たせることなどです。また、外線発信制御のため、いわゆるLCR(Least Cost Routing)機能を持っているものが多いのも特徴です。なお、LCR機能とは、ダイヤルされた電話番号を瞬時に参照することで、それに対応した最も通話料が安い通信事業者を自動的に選択してくれるシステムのことです。類似したものに、単純に特定通信事業者を自動選択するシステム、Automatic Carrier Routing(ACR)と呼ばれるものもあります。
構内交換機の種類、またビジネスフォンやIP電話との違い
構内交換機にも種類があり、大規模なシステムの場合、事前にプログラムした一定基準に基づき着信選択制御(ACD)を行い、外線を介した呼び出しにも効率的に対応出来ます。その際使用されるのが、unPBXで、これはコンピューターに構内交換機を付加させたものを指します。このシステムの特徴は、ソフトウェアを組みかえることで柔軟かつ、能動的な制御を行うことが可能となって、それにより、より効率的な対応を行うことが出来るのがこのシステムの大きなメリットで、主に、家電メーカーのサポート対応窓口などといった大規模コールセンター向けなどに積極的に導入されています。小規模構内交換機の場合は、着信選択制御機能を持たずに、少数公衆回線との接続と内線交換のみに特化しているのが普通で、機能がかなり制限されます。その為、内線番号を選択して特定部署等に直接コンタクトを取り、実質的な転送機能を持たせていることが多いです。これらは通常、ビジネスフォンと呼ばれています。その他、IP電話機を利用したIP-pbxというものもあり、これは、50台程度以上という大規模システムの構築に適しています。
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